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前回授業の捕捉
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CRMとは
ドラマによるシミュレーション 

なぜ「懲罰的対応」は望ましくないか
用語
罰の機能function of punishment
 オペラント条件づけにおいて,反応に後続して何らかの環境変化が起こり,その後に反応出現確率の減少が観察された場合,その環境変化を罰刺激もしくは罰子(punisher)とよび,この事態ならびに過程,または罰子を反応に随伴させる手続を罰という。罰子は嫌悪刺激ともよばれる。強化の場合と同じく,反応出現確率の減少が,罰子の呈示による場合は正の罰,罰子の除去による場合は負の罰とよばれている。
 罰の機能は,行動を減少させるという点以外は,基本的に,強化の機能と全く同じであるといわれている。たとえば罰の効果は強化と同様永続的ではない。しかしながら,ソーンダイク以降,罰は強化に比べその使用に注意が払われるようになった。その一番の理由は,罰子の呈示によって,形成すべき望ましい行動と拮抗する,情動的な行動が出現するからである。(心理学辞典、有斐閣、1999より抜粋)

■トピックス
尼崎脱線、安全模索の10年 JR西の意識改革道半ば
日本経済新聞 2015年4月21日
http://style.nikkei.com/article/DGXLZO85985810S5A420C1CC1000?
channel=DF130120166126&style=1
25日に発生から10年となる兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故。乗客106人が死亡、562人が負傷した惨事を教訓に、JR西日本は事故防止の取り組みを模索してきた。現場で起こるミスやトラブルを細かく吸い上げ、点数化する手法を鉄道会社で初めて導入。10年で事故件数は4割減少したが、脱線事故の遠因とされたミスに対する個人への厳しい責任追及の社内風土はなお残っているとの指摘もある。
JR西日本が大阪市の本社で役員や部長を集めて毎週行う会議。終盤の約10分間、出席者が最も緊張する瞬間が訪れる。真鍋精志社長自らによる、近々に起こったトラブルやエラーの点検だ。
 設備の不具合、速度超過、信号の見誤り……。「もっとしっかりリスクを洗い出せ!」。社長が声を荒らげることも珍しくない。安全管理担当の幹部は「脱線事故10年を前に、経営陣には事故を起こしてはならないという危機感が高まっている」と話す。
■ATS全域に
 未曽有の事故からの信頼回復に向け、同社はこの約10年間、安全対策の充実に取り組んできた。
 速度超過を防ぐとされる新型自動列車停止装置(ATS―P)は京阪神の路線のほぼ全域に設置。安全教育も全社員を対象に行われた。安全対策への支出は2013年度は893億円と、事故発生の前年度(04年度)の2倍近くに上った。
 中でも、最も力を入れてきたのが、現場で起こるミスやトラブル、社員が気がかりな点などを細かく吸い上げ、点数化するなどして事故の防止に生かす、全国の鉄道会社で初の「リスクアセスメント」の試みだ。
 脱線事故の背景には、ミスをした場合の懲罰的な教育を免れようと、運転士が安全よりもダイヤを保つことに腐心する企業風土もあったと指摘された。このためJR西は「個人の責任追及」ではなく、あくまで事案の「原因究明」のための聞き取りを進めてきた。
 一連の対策の結果、同社の運行を巡る大きな事故は13年度には89件と、この約10年間に4割減少した。ただ、社内や周辺には「ものを言いにくい雰囲気は残る」(社員)、「責任追及の空気が戻りつつあると聞く」(社員OB)との声が漏れる。
■経営陣と距離
 例えば、幹部と社員の交流の機会。脱線事故後、社長ら経営陣は社員の本音に触れようと、各職場を訪れてきた。だが、ある社員は「会社側の受け取り方を気にし、現場のリーダーが差し障りのない話しかしない『優等生』を説明役に選ぶことも多い」と明かす。
 同僚がエラーやミスを起こした場合、責めるような発言をする社員も少なくないという。ある社員OBは「脱線事故の原因や背景事情、会社がどう変わったかが、今も十分に社内に伝わっていないのでは」と指摘する。
 鉄道の安全に詳しい関西大の安部誠治教授は、同社の事故件数の減少に一定の評価を示した上で、「組織の意思疎通を徹底し、万全な安全文化を目指すために、もう一段の取り組みを考えるべきときではないか」と話す。

船舶事故とヒューマンエラー
→座礁、衝突、損傷、火災、、犯罪(乗っ取り・海賊)その他

危険な海域事例1
湾内・海峡海域

→狭い海域に大小の船舶が行き交う、潮流、浅瀬などリスク要因が多い

事故多発の海域での対応は

ビデオクリップ
東京湾危険・東京商船大シュミレータ1997

ダイヤモンド・グレース(255,999重量トン)
 
横浜沖の東京湾中ノ瀬で底触,約1,550キロリットルの原油
  が海上に流出した(1997年7月2日午前10:20)

船舶位置をリアルタイムでマップ上で表示するサイト
marinetraffic.com
http://www.marinetraffic.com/

ビデオクリップ
操船シュミレータ訓練

→人間関係とコミュニケーションの重視
  ブリッジ(操舵室)でのCRM

トピックス
海自護衛艦衝突:関門海峡で韓国コンテナ船と 双方で火災
毎日新聞 2009年10月29日(第一報)
27日午後7時56分ごろ、北九州市門司区と山口県下関市の間の関門海峡で、西に向かっていた海上自衛隊の護衛艦「くらま」(柏原正俊艦長、5200トン)と、東に向かっていた韓国船籍のコンテナ船「カリナスター」(7401トン)が衝突し、双方で火災が発生。コンテナ船は間もなく鎮火した。第7管区海上保安本部は業務上過失往来危険容疑も視野に、事故当時の状況を詳しく調べる。
 くらまの乗員297人のうち見張り員3人が軽傷を負い、コンテナ船の乗員16人(韓国人12人、ミャンマー人4人)にけがはないという。
 衝突現場は関門橋の東側で、くらまの艦首部分とコンテナ船の右舷前方がぶつかった。くらまは艦首が大破し、ペンキ缶などを入れた倉庫付近が炎上。コンテナ船は船首の右に穴が開き、積み荷から出火した。くらまは艦内に弾薬庫があるが、延焼は免れた。
 事故当時は晴れて風は弱く、視界は3〜4キロ。同海峡は右側通行で、両船とも進行方向右側に回避する決まりになっており、7管は双方の乗員から事情を聴いている。
 コンテナ船は午後8時22分に自力で消火。くらまは現場近くに停泊し、門司海上保安部などが消火に当たった。7管は午後8時に関門航路を閉鎖し、段階的に再開した。
 海上自衛隊佐世保地方総監部などによると、くらまは25日に神奈川県相模湾沖であった海自の「観艦式」に参加。26日午後0時21分に海自横須賀基地を出港し、28日に佐世保基地に帰港予定だった。観艦式では、菅直人・副総理が乗艦した。
 コンテナ船は韓国・釜山港から大阪に向かう途中だったという。
 くらまは91年5月にも、山口県沖の伊予灘でタンカーと接触事故を起こした。82年10月には長崎県佐世保市の赤崎岸壁で、燃料の入れ替え作業後に爆発事故を起こしている。【木村哲人、佐藤敬一】

ビデオクリップ
関門海峡自衛艦炎上事故
詳細情報は
http://ichi3.seesaa.net/article/131461164.html

写真
関門海峡
狭い海域に船舶が交錯する.海流も早く複雑で世界有数の危険海域

 ・コンテナ船など7隻が交錯する写真 こちら
 2003/10/13
 ・中国行き大型フェリーの出航風景はこちら
   (2003年夏、ネットライブカメラで撮影


ビデオクリップ

海上交通センター(海上保安庁)3:31
→海峡海域での管制航行 こちら

危険な海域事例2
出・入港
→防波堤、狭い港内での着桟と離桟

ビデオクリップ
新潟発小樽行き大型フェリー新潟港出港 
  冬場の新潟港は北西季節風が強く操船が難しい
  →離桟作業時のブリッジを紹介

危険な海域事例3
 海洋の異変による

 低気圧など気象現象、突発する巨大波(海流)、氷山、地震による津波など

ビデオクリップ
船首海面露出(スラミング現象)
・2万トン級フェリー事例(フェリーしらかば)
 →冬場大しけの日本海。併走船からの映像
 →船首破損、ブリッジ損傷、浸水・転覆、荷崩れなどのリスク(特にエンジン停止が怖い)
・7万トン級客船事例:クイーンエリザベス2 
こちら(ユーチューブ)
客船ブリッジからの映像(CS船尾、CH船首方向からの波浪)
クリスタル・シンフォニー(51,044トン)のブリッジから撮影したビデオクリップこちら
 →船尾方向からの大波は危険度が高い
同型船クリスタル・ハーモニー(現在の飛鳥II)のビデオクリップ こちら
 →船首方向からの大波は危険度が低い

ビデオクリップ
クリスタル・シンフォニー(51,044トン)のビデオクリップこちら
 
→危険度の高い船尾方向からの大波映像

事故発生からの経過を画像で追跡・分析

トピックス
三重県熊野沖でフェリー横倒し 全員救助、乗客1人けが
朝日新聞 2009年11月13日
13日午前5時20分ごろ、東京から鹿児島・志布志港に向かうフェリー「ありあけ」(7910トン、松元浩人船長)から、三重県熊野市沖南方約40キロで「船体が急激に傾斜しているので救助してほしい」と118番通報があった。海上保安庁のヘリコプターや巡視船で乗客7人と乗員21人の全員を救助した。乗客のうち東京都調布市の男性(70)が頭を打ったほか、乗組員(42)も軽いけがをした。
 尾鷲海上保安部などによると、漂流した船は同日午前10時半までに、熊野市沖約200メートルの浅瀬で座礁し、右に横転したという。周辺では燃料の油が流出している。
 同海保や運航する「マルエーフェリー」(鹿児島県奄美市)によると、船は午前5時前、約4メートルの横波を受けて一気に22度傾いた。船体を回復するため、最低限の運航要員7人で運航を続けたが、徐々に傾きが大きくなった。トラックや乗用車など38台、車台44両、コンテナ約150個を含む積み荷計約3300トンが崩れて傾いたとみられる。最初に傾いた時、船は自動操舵(そうだ)中だったという。

 
同船は12日午後5時に東京・有明埠頭(ふとう)を出港し、13日午後9時40分に志布志港に到着し、その後、奄美大島を経由し、14日午後7時に那覇に着く予定だった。有村和晃社長は「客船会社として大変申し訳ない。原因を究明し、安全基準を再構築しないといけない」と謝罪した。
 津地方気象台によると、三重県南部では12日午前から、波と風が強い状況が続いており、当時も強風、波浪注意報が出ていた。現場付近では、東または北東からの強い風が吹き、5メートルほどの波があるという。


写真の記録
http://ichi3.seesaa.net/article/133083756.html

事故発生から全員救出の経過
5時15分頃 熊野灘で高波を受け船体が傾く
5時22分頃 救助要請。船体の傾きは約20度
7時4分 海保のヘリが現場上空に到着
7時35〜42分 ヘリで乗客7人救助
8時6〜32分 ヘリで乗員7人救助
8時51分〜9時4分 ヘリで乗員7人救助
9時8分 船体の傾き40度以上。船長が全員脱出決意
9時50分頃 三重県御浜町沖に座礁
10時3分 最後の乗員7人が海に飛び込む
10時14分 船体が横転
10時21分 乗員7人全員救出
(読売新聞、2009年11月14日より)

ビデオクリップ
熊野灘でフェリー転覆事故の記録


危険な海域事例4
 最近の海賊・乗っ取り。身代金略取目的が多いとされる。
 海賊の発生情報(IMB;International Maritime Bureau)は
http://www.icc-ccs.org/piracy-reporting-centre/imb-live-piracy-map




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