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「日本心理学会認定心理士」資格制度について
 「認定心理士」とは、社団法人日本心理学会が、「この人物は心理学に関する標準的な基礎知識と基礎技術とを正規の課程において習得している」ことを認定するもので、1990年にスタートしました。将来、心理カウンセラーや心理判定員などの心理系の仕事に就きたい方、心理学系の大学院に進学するつもりのある方そして心理学を体系的に学びたい方には、認定心理士取得のための指定科目履修をお勧めします。
 認定心理士の資格取得を申請するには、下記に記載された科目を履修し合格する必要があります。資格試験はありません。本学では「指定科目」の中から「対応表」にある各科目を用意しています。必修科目の中には、課題毎にレポート提出が義務づけられている科目もあり、中途半端な気持ちでは合格することは出来ません。なお、この資格は「学会認定資格」であり、いわゆる職能資格、職業資格、名称独占資格、業務独占資格等に相当するものではありません。また、認定(accreditation)とは質保証quality assuranceのことです。教育内容が一定の水準minimum standardsを満たすことを,、学術団体である学会等が保証するものです。

以下は日本心理学会の「認定心理士」に関するホームページから抜粋したものです。
  ホームページは こちら

目的
日本心理学会認定心理士とは大学における心理学関係の学科名が学際性 を帯びてきて、必ずしも「心理学」という、直接的名称が使われていない場合が多いことから、心理学の専門家として仕事をするために必要な、 最小限の標準的基礎学力と技能を修得している、と日本心理学会が認定した人のことです。

認定心理士取得の条件(改定部分)
第1条 社団法人日本心理学会認定心理士(以下、認定心理士と称する)資格認定制度規則第3条の規定による認定資格は、本細則の定めるところによる。
第2条 認定資格の条件はつぎの各項を満たすものとする。
(1) 16才以降少なくとも2年以上日本国に滞在した経験を有する者。
(2) 学校教育法により定められた大学、または大学院における心理学専攻、教育心理学専攻、または心理学関連専攻の学科において、別表に掲げる科目を履修し、必要単位を修得し、卒業または修了した者、および、それと同等以上の学力を有すると認められた者。
上記の条件を卒業見込みの学年度において満たしている者は、申請することができる。
第3条 第2条(2)に定める科目取得の認定に当たってはつぎの各項による。
(1) 別表の科目名を参照しながらも、それぞれの大学ないし学科の実情に応じ、名称に捉われないで当該内容が含まれるか否かによって判定する。合計は36単位以上とする。
(2)心理学概論は,一般教育や教職教養における科目をもって充当することもできる。
(3)複数領域にまたがる科目を該当させることもできる。ただし,その科目をもっ
て複数科目を修得したとすることはできない。
(4)基礎科目のa,b は各4 単位以上,c は3 単位以上修得し,合計で12 単位以上
となること。
(5)選択科目d 〜 h の5 領域のうち3 領域以上で,各領域4 単位以上,合計16 単位
を満たしていること。
(6)残り8 単位はa 〜 h の任意の科目または「その他の科目」(i)で充当すること。
(7)卒業論文は,卒業論文を単位として授与する機関に限り,その機関で授与して
いる単位数のうち,最大4 単位までを認定のための単位としてその他の科目i の単位と
して充当できる
ものとする。


基本主題と副次主題について
 各「領域」ごとに「主旨」・「基本主題」・「副次主題」という項があります。「主旨」とはその「領域」の単位修得に関するいわば理念的な説明で、許容範囲以上の拡大解釈を防ぐ意味で基本的枠組を示している項です。
 「基本主題」というのは、いわば「認定心理士」に求められる最も重要な必修的知識または技術の部分です。それぞれ「基本主題」に相当する内容をもった科目に対応した単位を修得していることが最も望ましい標準的な単位修得のかたちといえます。各「領域」の「基本主題」の項に典型的な該当例が示されています。
 「副次主題」とは、当該領域の「基本主題」としては認められないが、若干条件を緩くしてこの「領域」に含めて単位を認定する主題のことです。
各「領域」とも規定の3単位のうち最低2単位分は「基本主題」に対応した単位でなければなりませんが、残りの1単位分は「副次主題」でもよいことになっています。「副次主題」は原則として修得単位数の2分の1が認定の対象になります。

資格取得に必要な経費
申請書類1,500円、審査料 10,000円、認定料 30,000円 (2010年3月現在)

「指定科目一覧」
(1)基礎科目
a.心理学概論
 ● 基本主題 心理学概論,教育心理学概論,基礎心理学,一般心理学,心理学中心の
行動科学概論・行動科学など
 ● 副次主題 心理学史,社会心理学概論,学習心理学概論,人格心理学概論,発達心
理学概論,臨床心理学概論など
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b.心理学研究法
 ● 基本主題 心理学研究法,教育心理学研究法,心理学実験法,実験計画法,心理測
定法,心理検査法(人格診断法を含む),心理統計学,計量心理学,情報処理演習
(ただし,心理学実験データ処理に関する講義・実習)など
 ● 副次主題 心理統計学でない一般統計学,心理学実験を目的とした情報処理技法,
教育評価法など
c.心理学実験・実習
 ● 基本主題 心理学基礎実験,心理学実験,心理学実験実習,心理学実験演習,行動
科学基礎実験,人間行動学実験実習,教育心理学実験実習,社会心理学実験実習
など
 ● 副次主題 心理検査法実習,臨床心理学実習,心理学実験を対象としたコンピュ−
タ実習など

(2)選択科目
d.知覚心理学・学習心理学
 ● 基本主題 知覚心理学,感覚心理学,認知心理学,学習心理学,思考心理学,情報
処理心理学,数理心理学,言語心理学,感情心理学,行動分析学,認知科学(心
理学的立場による)など
 ● 副次主題 色彩心理学,人間工学など
e.生理心理学・比較心理学
 ● 基本主題 生理心理学,比較心理学,動物心理学,比較行動学,精神生理学,神経
心理学など
 ● 副次主題 神経生理学,行動薬理学,行動生理学,動物生態学など
f.教育心理学・発達心理学
 ● 基本主題 教育心理学,発達心理学,児童心理学,青年心理学,生涯発達心理学,
教育評価,教育測定,教科学習心理学,教授心理学,学校心理学,発達臨床心理学,
こども学(心理学的立場による),進化心理学など
 ● 副次主題 教育工学,学業不振児の心理,教師の心理,親子関係の心理など
g.臨床心理学・人格心理学
 ● 基本主題 臨床心理学,人格心理学,性格心理学,健康心理学,福祉心理学,異常
心理学,精神分析学,自我心理学,心理療法,行動療法,カウンセリング,面接技法,
児童臨床心理学,障害者心理学,行動障害論,適応障害論,適応の心理,臨床心
理学実習,心理検査実習,犯罪心理学,非行心理学,矯正心理学,教育相談など
 ● 副次主題 精神医学,行動医学,心身医学,精神保健学など
h.社会心理学・産業心理学
 ● 基本主題 社会心理学,実験社会心理学,集団心理学,グル−プ・ダイナミックス,
心理学的人間関係論,対人関係論,対人行動論,対人認知論,コミュニケ−ショ
ンの心理学,マスメディアの心理学,家族心理学,コミュニティ心理学,環境心
理学,産業心理学,組織心理学,労働心理学,消費者の心理,職業心理学,文化
心理学,広告心理学,交通心理学,ビジネス心理学,化粧心理学,被服心理学,
社会心理学調査実習など
 ● 副次主題 社会学的な社会心理学,心理学的な労働科学など

(3)その他の科目
i. 心理学関連科目,卒業論文・卒業研究 
原則的にa 〜 h の複数の領域にかかわ
心理学関連科目。卒業論文,卒業研究は最大4 単位まで

卒業研究についての補足(東京家政学院)
認定心理士の資格取得に必要な卒業研究の注意点
以下の2点を満たす必要があります
1 卒業研究のタイトルと中身が心理学分野に明確な関係があること
2 卒業研究の指導教員(主査)が「心理学系専攻者」であること
  「心理学系専攻者」とは、心理学分野の出身者で、同分野で著作・論文・学会発表等の
  研究実績と教育活動を行っていること
項目2に相当する教員は児童学科、人間福祉学科などに複数名在籍します

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