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心身を制御する

あがり
stage fright
 一般に,演壇で公演や発表する時,スポーツ等で試合に臨む時などに体験される心身の緊張状態をいう。ことの成否が本人にとって重要なほど,不安や緊張感が高まり,目的の行為の達成が困難になることが多い。
 「人前で」というより「対人」的な要素が強くなった場合には,対人恐怖としての意味合いが強くなる。あがりに対する対処法としては,自律訓練法や系統的脱感作法,催眠などが用いられ効果が認められている。(心理学辞典、有斐閣、1999)


ビデオクリップ
あがりとは
 セロトニントランスポータ(分泌されたセロトニンを再吸収する)の
 量を決定する遺伝子
に民族差があり、日本人は「あがりやすい」
 要因を創るタイプの遺伝子を持つ人が多い、との説がある。
   
「あがり」と付き合う法(セロトニンの分泌量を制御する視点から)
 0 場慣れする
   →「逃げ」ないように心がける
 1 呼吸法:5秒吸って10秒でゆっくりと吐く
   →毎日(5-20分程度)実践。最低でも1月程度は続ける
 2 反復運動を毎日行う
   →咀嚼(食事時やガムをかむのも良い)、ウオーキング
 3 食事の配慮(トリプトファンの積極摂取)
   →豚肉、鶏肉、卵、牛乳・・・大豆製品、チーズ、カツオやマグロなど
 4 温熱効果(副交感神経優位となり交感神経系が抑制される)
   →温かい牛乳を飲む、暖かいタオルで首筋などを温める
 5 筋弛緩法(リラクセーション)
   →肩の力を抜いて全身のよけいな筋肉の緊張を和らげる
   →0、1、2は日頃から、3、4、5は「あがる場面」の2時間前にそれぞれ実践  

生理心理の臨床への活用

フィードバックとは  
制御量を操作量にフィードバック(帰還)することで
適切な操作量を実現すること
結果によって原因をに調整する動作をいう。

配布プリント
  バイオフィードバックの説明 こちら

筋電図;EMG(electromyogram)
  筋が収縮する時発生する
  筋肉の電気活動を記録したもの

筋電図バイオフィードバック法の原点
 自分自身の生体情報をモニターすることに
 よって、自分の生理機能を調整する技術。
 その他に用いる生理的活動
  筋電図、心電図、血圧、脳波、呼吸パタン、体温など

筋電図バイオフィードバックの適用分野
@リハビリテーション訓練
 →麻痺した筋肉の回復
 →筋力の増強
Aリラクセーション訓練
 →「あがり」の緩和
 →心理的ストレスの緩和
Bスポーツスキル訓練
 →運動技能の向上
 →筋力の増強

「気づき」とセルフコントロール:レコーディング法
 リハビリテーション、生活習慣の領域
 →ダイエット、メタボリックシンドローム、睡眠、生活習慣病(糖尿病など)・・・

トピックス
データに溺れて…
NHK BS 2015年10月20日
 携帯電話やウェアラブル端末などで、自分に関するあらゆる情報をデータ化し、時に第三者にも渡ってしまう現代。データに溺れる私たちは、どう生きればいいのか?
急速なデジタル化が進む今、最先端のウェアラブルやビッグデータを利用した犯罪予防システムが開発され、スマートフォンで計測したデータから自分の健康や精神状態を把握することさえ可能だ。
 その一方で、情報ダイエットを目的とした「ネット断食道場」やスマートフォン禁止の高級レストランも人気で、本来の自分を取り戻そうとする試みも続々と登場している。先端テクノロジーと現代人のより良い関係とは。
原題:Deluged by Data、制作:Josh Freed Productions(カナダ 2015年)

QS=クオンティファイド・セルフQuantified Selfとは
 コンピュータや各種のセンサーを組み込んだツールなどを使って個人の行動や健康状態、睡眠などを数値化して「見える」ように記録。そこから読み取れる発見や新たに得られた体験を、主に地域内の有志で共有かつ議論して、個人だけでなくコミュニティとして、より良い生き方につなげようとする取り組みを指す。
ビデオクリップ(英語)
http://www.dailymotion.com/video/x2jmi42
始めから1分10秒 イメージ紹介、16分00秒から18分55秒 生理反応や動作データにおぼれる

心身への気づきと日常生活
糖尿病をセルフコントロールで治療する

資料
糖尿病diabetes mellitus
 インシュリン作用の欠落・減弱により血糖が上昇した状態。遺伝要因,環境要因,誘発要因(肥満,ストレス,感染など)が発症に関与する。
 治療は,食事療法,運動療法,経口血糖降下剤,インシュリン注射で,血糖の良好なコントロールが合併症の予防,予後の改善に不可欠である。
 1型糖尿病(インスリン依存型糖尿病あるいは若年型糖尿病)と2型糖尿病(30歳以上での発症が多く、年齢が高くなるにつれて多くなる)がある。

糖尿病治療と心理的要因
・医師はできるだけ聞き役にまわる
・患者自身が気がつくよう支援する
 「どうやったら患者さんは食事療法を守ってくれるか?」
 「それは無理だろう。糖尿病になって、食べたいものは食べたいだろ う・・・」
・患者の「心の負担」を自己評価するアンケートを断続的に実施
 →食事療法をつらく感じるか、疲れを感じるか、孤立感は、
   医師への不満を感じるか・・・など20項目を5段階評価する 
   →60点以下を目標にする(6ヶ月で平均20点低下したという)
・血糖値を1日4回自己測定・評価し、変化に応じ食事量を変える
・「治療同盟」を創る    

ビデオクリップ
糖尿病と心理療法_1 10:05


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